• 検索結果がありません。

TEIJIN LIMITED 統合報告書 2017

32

樹脂

■ 

プレゼンスと事業機会

ポリカーボネート樹脂は、ガラスの200倍以上の耐衝撃性 を持ちながら、重さは2分の1と軽く、耐熱性・透明性・耐候性 に優れており、エレクトロニクス分野や自動車分野などに幅広 く用途・市場を拡大しています。

年率3〜4%程度で市場は成長しており、帝人は、その他の 樹脂との複合化(コンパウンド)、特殊ポリマーの開発といった 素材技術に加え、大型加工成形技術やコーティング技術に強 みを持ち、事務機器や電気・電子部品といったエレクトロニク ス分野を中心にアジアで高いプレゼンスを誇ります。

■ 

16年度の実績

ポリカーボネート樹脂は堅調に推移

主力のポリカーボネート樹脂「パンライト」「マルチロン」の需 給は堅調で、中国・日本両生産拠点が高稼働を維持しました。

高機能用途のさらなる拡大に向け、自動車市場への積極展開 に加え、住宅設備などの成長分野向けや高機能繊維との複合 材料販売を推進しています。機能樹脂分野では、カメラレンズ 用特殊ポリカーボネート樹脂において、今後市場拡大が見込 まれる車載・防犯カメラ向け製品ラインナップの拡充を進めて います。

■ 

生産拠点

ポリカーボネート樹脂……日本/中国

フィルム

■ 

プレゼンスと事業機会

ポリエステルフィルムは、強度特性、耐熱性、光学特性など バランスのとれた物性と、高いコストパフォーマンスにより幅 広い用途分野で用いられています。帝人が独自で開発したポ リエチレンナフタレート(PEN)フィルムは、性能面で優れた高 機能フィルムで、高密度データストレージ用テープやエレクト ロニクス材料のほか、自動車分野や環境・エネルギー分野など に使用されています。

ポリカーボネートフィルム・シートも高度な光軸制御技術な どの優れた機能を活かせる分野に製品展開を行っています。

■ 

16年度の実績

ポリエステルフィルムの国内生産拠点集約および  日本・インドネシア合弁会社の完全子会社化

スマートフォンなどの関連部品向けを中心に工程用離型フィ ルム「ピューレックス」や、特殊包装用途の輸出品、磁気用PEN フィルムが堅調に推移しました。また、特殊ポリカーボネート樹 脂を使用した「ピュアエース」は、有機ELディスプレー(OLED)

の反射防止用逆波長分散フィルムなどの販売が増加しました。

2016年9月末に岐阜工場の生産を停止し、国内およびイン ドネシアの合弁会社を完全子会社化するなど、構造改革の推

進による競争力の強化を進めています。

■ 

生産拠点

ポリエステルフィルム…… 日本/インドネシア ポリカーボネートフィルム・シート……日本 ポリカーボネート樹脂

アジア

トップシェア

帝人独自技術

で高付加価値を 提供

オンリーワン商品である

PENフィルム

を自動車向け に展開

多層製膜技術、表面処理、 

2次加工技術など

加工技術に 強み

TEIJIN LIMITED 統合報告書 2017 33

中長期戦略

環境価値ソリューション

航空機・自動車ビジネスへの注力

航空機分野においては、世界の航空機需要は増加してお り、小型機を中心とした高い生産機数は今後も維持・拡大の 傾向にあります。自動車分野においては、環境規制強化や、

電気自動車需要の拡大、技術革新による設計思想の変革な ど、環境が変化しています。

このような状況を受けて、帝人では、軽量化による低燃 費化を実現すべく、「軽くて強い」高機能素材の拡大を図り ます。これにより収益力の維持・強化に努めます。

▶航空機分野

炭素繊維では、中間基材事業へ重点的に資源を投入して いきます。熱可塑プリプレグ、織物基材ビジネスの展開加 速により競争優位を構築することで、着実に販売を拡大して いきます。耐炎繊維「パイロメックス」も、航空機用ブレーキ 材向けの好調を受け、製造ラインの増強を進めています。

パラ系アラミド繊維では、より安全で効率的な航空貨物 輸送の実現を見据え、「トワロン」を使用した耐久性・難燃性 の高い航空貨物コンテナの開発を進めています。

▶自動車分野

パラ系アラミド繊維では、「トワロン」について、タイヤ補 強材・ゴム資材など、軽量化・高性能化の要求に応える製品 の拡大に注力していきます。「テクノーラ」についても、ゴム 資材補強向けの需要の拡大に対応していきます。

樹脂では、ポリカーボネート樹脂のほか、スーパーエンプ ラPPS(ポリフェニレンサルファイド)などを活用し、高機能コン パウンドによる軽量化・意匠性向上の提案を行っていきます。

小山 俊也 

マテリアル事業 グループ長

「 競争力ある高機能素材を用いた  ソリューション型ビジネス展開を  加速していきます」

©AIRBUS

MATER AL

BUS NESS REV EW

TEIJIN LIMITED 統合報告書 2017

34

中長期戦略

安心・安全・防災ソリューション

社会基盤インフラの  ニーズ拡大へ対応

日本国内では、度重なる災害を経て、社会インフラの老 朽化対策やさらなる地震対策へのニーズが高まっていま す。また、アジアや新興国においても、厳しい安全基準の 導入に伴い、インフラ基盤の整備向けや防護衣料向けの高 機能繊維の需要が拡大しています。

帝人では、こうした防災意識の高まりやインフラ更新・拡 大ニーズへの的確な対応を図り、最適なソリューションを提 供していきます。

▶インフラ関連

パラ系アラミド繊維では、光ファイバーケーブルの中国・

インドでの拡販に注力します。過酷な環境下での耐酸性、

耐湿熱性に優れた「テクノーラ」については、ロープや深海 油田採掘用途などにおいて幅広い需要が見込まれます。

炭素繊維では、インフラ・エネルギー分野向けのニーズ 拡大に対応していきます。具体的にはシェールガス運搬用 の圧力容器や風力発電ブレードの部材の拡大を図ります。

▶防護衣料

2015年度にタイ新工場において生産・販売を開始したメ タ系アラミド繊維「コーネックス・ネオ」は、熱防護性に加え、

安定した染色性が特徴で、ニーズに応じたテキスタイル展 開が可能です。難燃規制・環境規制強化を背景に高い成長 が見込まれるアジア・新興国での防護衣料の需要を拡大し ていきます。

安心・安全・防災ソリューション

成長基盤の整備

各事業において、着実な戦略の実行を支えるべく、成長 基盤の整備にも取り組んでいきます。

▶アラミド繊維

既存プラントのプロセスの自動化などによる生産効率アッ プや生産能力アップを図り、コスト競争力を高めていきます。

▶炭素繊維

北米を中心とした需要増への対応として、北米プラント への投資を検討しており、米国内での新工場建設に向けた 用地取得を完了しています。

▶樹脂

他社の参入が容易でなく利益率の高い領域へ特化し、さ らなる販売構成改善へ向けた取り組みを進めていきます。

▶フィルム

国内生産拠点集約効果の着実な発現により、コスト競争 力を強化します。

TEIJIN LIMITED 統合報告書 2017 35

中長期戦略

繊維・製品事業

「  常に開拓者精神を持って、 

市場の最前線でニーズを発掘し、 

素材・製品の開発、提供を目指します」

■ 

プレゼンスと事業機会

帝人フロンティア(株)は繊維専門商社としては国内トップク ラスの規模を誇り、繊維素材から縫製品に至る衣料分野に加 え、自動車関連部材やテント資材、生活関連製品といった産業 資材分野までの幅広い製品群を展開しています。

素材の開発・生産から販売に至るまで一貫した生産・販売体 制をグローバルに展開していることが強みであり、2017年4 月のポリエステル繊維事業との統合により、ポリエステル繊維 の生産・販売、研究開発機能を事業内に取り込むことで、生販 一貫体制をさらに強化していきます。

■ 

16年度の実績

スポーツ・アウトドア向けやタイヤ補強材などの  自動車部材の販売が伸長

衣料繊維分野では、スポーツ・アウトドア向けの高機能素材 が欧米および国内で販売を伸ばした一方、厳しい環境が続く 衣料製品で、適地生産などの体質強化や独自素材を中心とし た差別化ビジネスを推進しました。

産業資材分野では、タイヤ補強材などの自動車部材や、土 木資材が好調でした。また、農業、水産、環境関連資材や水 処理用膜向けが堅調に推移しました。

■ 

生産拠点

ポリエステル繊維……日本/タイ テキスタイル……日本/中国/タイ 縫製……日本/ベトナム

繊維専門商社 国内

トップクラス

メーカー機能と商社機能の  融合で革新的な

ソリューション

を提供

事業統合によるさらなるソリューション提供力の強化

顧客志向の徹底した追求、すなわち「ソリューション提供 型ビジネスモデル」をさらに進化させるべく、ポリエステル 繊維事業と製品事業を統合しました。これまで以上に連携を 強化し、繊維製造と販売を一貫で手掛ける事業体としての 対応力をさらに進化させていきます。

製造から小売りまでのグローバルサプライチェーンを強 みとして、より高度な差別化商品を開発し、お客様のニーズ に合った商品や市場にない商品を創出・提供していきます。

引き続きグローバルでの地産地消を突き詰め、M&Aやア

ライアンスを積極的に活用しながら生産機能の強化を図っ ていきます。特に自動車関連部材においては、日本・中国・ア セアン・北米での四極体制によるサプライチェーンの強化を 図るとともに、さらなる生産拠点の拡大を進めています。

環境関連分野では、①リサイクル ②バイオ由来 ③省エネ

④オーガニック ⑤有害化学物質使用低減 ⑥環境負荷物質 排出削減の6テーマからなる活動指針「THINK ECO」を掲 げ、環境配慮型ビジネスの構築・拡大に取り組み、CSR調達 活動にも力を入れています。

MATER AL

日光 信二 

繊維・製品事業 グループ長

BUS NESS REV EW

TEIJIN LIMITED 統合報告書 2017

36

関連したドキュメント